行動なくして
実現なし
001.想い

小沢氏を国会に呼ぶ意味はあるのか

こんばんは。民主党の岡田幹事長と小沢元代表が会談し、

岡田さんが小沢さんに求めた政倫審出席は、

またしても平行線だったと報道されている。

この問題はいくつもの誤りが重なって

もやはどうしようもなくなっているというのが率直な思いだ。

 

まず小沢さんを引っ張り出せないことが間違っている。

ここは民主党の小沢さんに対する弱さ、小沢さん自身の考え方、

そして権力の一端にこだわる社民党の煮え切らない姿勢など、

いくつもの誤りがある。

今の岡田幹事長と小沢さんのパワーバランスは

皮肉にも小沢さんがいまなお

大きな力があることを示す結果にしかなっていない。

 

そして時期がもう遅い。

9月の民主党代表選挙で小沢さんは

自らこの問題を説明する意向だったのだから

民主党内の対立は、今ではなく9月に決着させるべきだった。

代表選は徹底的に戦ってほしいと考えていた私からすると

民主党はこの3カ月を無駄にしたと思う。

 

小沢さんの政治資金をめぐる問題は

年明けにも強制起訴されると報道されていて

司法の場に移行しつつある。

司法の場が迫っているのにいまさら生ぬるい政倫審で

小沢さんの「一点の曇りもない」という主張を

また聞かされることに意味はないと思う。

かといって、民主党が、偽証罪が問われる証人喚問に

小沢さんを出すことができないことは言わずもがなだ。

 

世論調査で

「小沢さんは国会で説明するべきだ」という声が多いのは

国民は真実の解明を望んでいるのであって

民主党がお茶を濁そうとしている

政倫審に期待する人は少ないというのが真相ではないか。

仮に政倫審が実現しても

民主党支持率は回復しても数ポイントで、

危険水域から抜け出すことはないと思う。

民主党の支持率が低いのは

小沢さんが原因という段階はとうに過ぎ、

もやは菅総理の資質、政権不信の一点に絞られていることに

菅政権はまだ気づいていない。

 

最後に小沢さんの政治とカネの問題について、

私は司法判断を見守ることが第一だと思う。

検察が起訴できなかった案件を強制起訴するのだから

かなり難しい公判になるだろう。

刑事裁判は「疑わしきは被告人の利益に」が原則である。

小沢さんが無罪になる可能性も高いと思う。

しかし、「疑わしき」を小沢さんが払しょくすることはもう無理だと思う。

刑事裁判の結果に関わらず、小沢さんの政治手法、すなわち、

「政策より政局」で国会をパワーゲームの場にしてきた

小沢さんの政治姿勢にたいする批判は消えないと思う。

民主党代表選挙のしばらく後に

「総理大臣にふさわしいのは誰か」という世論調査で

小沢さんが上位になったことがあったが

それは他の政治家に選択肢がないということであり

与野党問わずに猛省が求められる。