0増5減法案に反対した理由   2013 年 4 月 21 日

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(4月20日朝日新聞朝刊より引用)

今国会で、もめにもめた0増5減法案が19日、衆議院の委員会で可決された。上の写真で、座っている左側が私だ。私の所属する、選挙制度改革を担当する委員会で、議論が行われた。新聞やTVをみると「0増5減法案はさっさと通過させるべきだ」との論調がほとんどだったが、私は反対した。以下反対の理由を書く。

 

①3月から4月にかけて各地の高等裁判所で、去年の12月総選挙が無効や違憲であるとの判決が相次いだ。判決の中には0増5減法案のことを、「格差是正とは到底言い難い」と断じる判決もあった。与党は、「前々回の衆院選を違憲とした平成23年最高裁判決にまず対応する必要があり、11月の段階では、みんなの党も賛成しただろう」というが、3月4月の、15件に上った無効・違憲判決をみれば、司法の通告がさらに厳しいものになっていることは明白だ。

②1票の格差を、3年前の国勢調査を元にして、かろうじて2倍を切っただけで、「憲政史上初めて2倍を切った」と自賛されても、すでに最新の調査では2倍を超えている選挙区が多く存在し、実態が伴っていない。

③1票の格差是正は、民主が対案を、維新とみんなの党も対案をまとめているにも関わらず、野党案は審議すらせず、採決を強行する与党のやり方には強く抗議したい。1票の格差是正の議論は、去年も与党のみの審議が多かった。与党のみの議論など、その内容はたかが知れていて、国会での議論は尽くされていない。

④「選挙制度は抜本改革が必要だ」と、全ての政党が言っている。だから、たとえば維新の会は、抜本改革の期限を明示しろと強行に主張してきた。与党は、抜本改革をやるとはいっているが、具体的な段取りの話がまったくついていない。

 

新聞やTV、世論が0増5減法案を通すべきとの論調によっているのは、その後すぐに抜本改革をしろということがセットになっている。抜本改革の話を抜きにして、みせかけの数字合わせだけで終わらせてしまえば、政権への期待は大きな失望へ変わるだろう。

3月25日に広島高裁で無効判決が出てからまだ1ヶ月もたっていない。にも関わらず、その重みを受け止めようという姿勢は、私が質問・討論を行った19日の委員会で感じることはできなかった。「無効判決も大事だが、これまでの議論、これまでの流れが大事だ」と言わんばかりの答弁がほとんどだった。もう一度無効判決の重みを受け止めて、今後の議論を考えなければいけない。

 

 

この記事は 2013 年 4 月 21 日 日曜日 6:18 PM に投稿されました。

コメント / トラックバック 10 件

2013 年 4 月 21 日 9:45 PM
まるさん より:

日々のご活躍、ネット中継等で見させていただいております。

選挙制度改革については、おっしゃる通り
0増5減に留まることなく、
一日も早く抜本改革に取り組んでいただくよう
願っております。

さて、前回のブログ更新から今回までの間に
ネット選挙運動解禁法案が可決成立しました。
特別委員会での審議の様子も見させていただきましたが、
他委員会に比べ若手議員の
実のある議論がなされており、
非常に興味深かったです。
次回ブログ更新の際には、本件についても
委員会審議で感じたこと等
是非 記載いただきたいと思います。

今後 益々のご活躍を期待しております。

2013 年 4 月 21 日 10:21 PM
イソジン より:

朝日新聞の記事では、みんなの党と共産党が反対したことに全く触れられていません。日本のメディア報道の不純さを感じざるをえません。

2013 年 4 月 22 日 8:44 AM
川北康彦 より:

定数是正に関しては、民主主義の根幹を成す問題です。二倍を切ればいいのではなく、司法判断をもっと精査し基本的には1にしなくてはならない問題です。とりあえずという言い訳はもう通用しないと思います。抜本的な改革を求める姿勢を貫いてください。今まで何でも反対するのが野党の姿勢だと思われてきましたが、今回の法案にあくまでも反対でいることの方が正しいと思います。党議拘束があろうとなかろうと自分の意思を貫いてください。選挙民は絶対にそういう行動まで見ているはずです。

2013 年 4 月 22 日 8:15 PM
集金人 より:

イソジンさんと同意見です。新聞関係に携わる者としていつも葛藤しています。朝日より信毎のほうが公平だとおもいます。中馬清福さんと夕刊の井出孫六さんの意見にいつも考えさせられています。

2013 年 4 月 23 日 2:08 AM
髙橋 より:

抜本的な改革と書きますが具体的には何をすれば「抜本的」何でしょうか。
そもそも格差を1にした場合地方の声が届かなくなる可能性が高かったりなどの弊害が有るわけですが、その「抜本的」とやらはこういった諸問題も解決してくれる魔法の杖なのでしょうか。

「抜本的な改革」は多くの人が発しますが、それこそ難癖を付けたいだけのそして無責任な都合のいい方便でしか無いのではないですか。

抜本的というまさに玉虫色の言葉を並べ立てるのは誠実だとは言い難いです。

2013 年 5 月 14 日 9:36 PM
yousei より:

高橋様

ありがとうございます。井出ようせいです。

衆議院の選挙制度は、政権交代を可能とするために19年前に始まったのが、いまの小選挙区制度です。ただ、死に票が多いとのことで緩和措置として比例代表と並立し、その緩和措置がいまだに続いています。衆院の比例代表は政党名を書く。一方で参院の比例代表は政党名も個人名も書くことができる。緩和措置が放置されているだけでなく、投票の仕方が分かりにくい状態が続いています。
おっしゃる通り、1人1票にすると地方の声はどうなるのかという不安は私もあります。単に人口で割り振りをして、国会議員、地方議員を含めれば、都市部は議員がだぶついているといってもおかしくない状態にあります。こうした問題に向き合うことが大切だと思います。抜本的とは、たしかに玉虫色で、問題と解決策を具体的に示すことが大切だと思います。

2013 年 5 月 18 日 10:32 PM
yousei より:

集金人様
井出ようせいです。いつもありがとうございます。
井出庸生

2013 年 5 月 18 日 10:36 PM
yousei より:

川北様
いつもありがとうございます。井出ようせいです。
何でも反対するのではダメだという認識は、国会内でもあるように感じますが、それは今の野党がどこも小さいからかもしれません。勢力が拮抗する2大政党が、良きものはよし、悪しきものは徹底議論という形になればと思いますが道のりは長そうです。
また、党議拘束についても疑問をもつ議員もいて、そういう新しい考えの人が増えれば、変わっていくかもしれません。私は党議拘束といわれなくても所属する党の意思決定は大事だと思いますが、私自身どうしても譲れないことは、自分の思いを貫きたいと思っています。
井出庸生

2013 年 5 月 18 日 10:44 PM
yousei より:

イソジン様

井出ようせいです。ありがとうございます。マスコミの報道は、与党、野党第一党、と大きいところから優先的に扱います。大きな政党ほど、有権者からの付託が多いという点で公平性を保っていることは理解できないこともないのですが、小さくてもキラリと光る活動には、焦点をあててほしいと思います。

井出庸生

2013 年 5 月 18 日 10:46 PM
yousei より:

まるさん様

井出ようせいです。いつもありがとうございます。ネット選挙ついて、記事アップしました。もっとタイムリーにブログの発信ができるようになるといいのですが、まだ国会活動に全力を使い尽くしている感があり、今後の課題です。

井出庸生

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