凍害調査   2013 年 4 月 30 日

4月25日の信濃毎日新聞朝刊に、4月21日の雪や霜と、翌日にかけての冷え込みで、果樹に大きな被害が出たという記事があったので、現場を見にいってきた。訪れたのは松本市の今井。地元の農家によると、松本では21日に雪が降り、その翌朝がマイナス7度ぐらいまで冷え込んだという。DSC01094

梨の花がちょうど開いたところに寒さが直撃した。見た目で明らかに枯れてしまった花も多いが、写真のように花が生きていても、真ん中のめしべが黒く変色してしまうと、受粉ができず、実がならない。梨はほぼ全滅で、こうした被害は、この地域では30年ぶりだという。

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 話をきいた2人の農家は、米やぶどうも作っているというので、梨が全滅でも、生活が立ちゆかなくなることはないと前向きに話していた。しかし、梨だけを作っている農家や、ことし新規就農した人には大きな被害になってしまったという。

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天災にあったときに被害額を軽減する果樹共済という制度があるが、よくても被害額の7割しか補償されない。また、被害の算定は農家にとっても、算定する側にとっても難しい問題が多い。地元農家によると、梨は天候の影響を受けやすいので、栽培農家の半数が共済に入っているが、果樹全体で見ると2割程度しか加入していないという。

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農業は、天候に大きく左右される。単品だけ作っているとリスクは非常に高い。また単品のみだと作業が一時期に集中するので、複数の農作物を作って、作業の分散化とリスクの軽減を図っている農家が多い。そんな話から農業の将来に話がうつった。いま、自民党は「攻めの農業」を合い言葉に、大規模化、輸出の拡大を目指そうとしている。みんなの党も他の野党も「大規模化」という路線は共通している。しかし、大規模化、生産量だけで勝負しても、海外の大規模農家には太刀打ちできない。ましてや、天災被害を軽減するために複数の農作物を作るとなると、ますます容易ではない。

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 質の高いものを、売り先を確保して、つまり販売を重視して、堅実な経営をしていくことがこれからの道ではないかという話になった。販路の拡大、開拓は、個人では、すでにかなりやっている人もいる。しかしこ、れまで生産だけして農協に販売を任せきってきた農家にいきなりやってくださいといっても、すぐには難しい。しかし、農協がまず、販路の開拓、多様化に力をいれるというのであれば1つ道がひらけるのではないか。

お会いした2人は、私がきたことを非常に喜こんでくれたが、私のほうこそ大変勉強になって感謝している。現場の思い、感覚、実態を、国会の議論にのせていきたい。

この記事は 2013 年 4 月 30 日 火曜日 7:25 PM に投稿されました。

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