行動なくして
実現なし
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選挙総括

(すこし長いですが、読んでいただけると幸いです)

衆院選から1週間。「まだ1週間しかたっていないのか」と思う。ずいぶん前のことに感じるぐらい厳しい戦いだったし、全力で戦った。

激戦といわれた選挙だったが、投票率は下がった。その中で、前回より1万票多い7万7289票をいただき、2位の候補者と約1万4000票の差をつけて勝ったことは、私自身が一番驚いている。身に余る票をいただいたと思う。すべては応援してくださった、1人1人の力によるものだ。当選確実の一報が出て、当選の弁を述べようとした時に涙があふれたのは、目の前に、誰よりも応援し、支えてくださった多くの顔があったからだ。あらためて感謝するとともに、今度は応援してくれた人が驚くようないい仕事をしてお返しをしたい。

争点に関していえば、総理やNHKは「アベノミクスが争点だ」といい、維新は「身を切る改革」。民主党は、一言でいえるような争点は示さなかったように思った。それぞれの党が、1つの共通の争点について主張を競う選挙ではなかった。選挙後、友人が「なぜ集団的自衛権は争点にならなかったのか」と訊いてきたが、集団的自衛権をすすめたい自民党が、公約の中で集団的自衛権の扱いを小さくし、民主・維新も結局このことにはふれずじまいだった。

長野3区をみても、他の候補がなにを訴えたのか詳細はわからないが、有権者にとっても争点の分かりにくい選挙になってしまったと思う。私は、直面する3つの課題として「消費増税までの間に行政改革を」「集団的自衛権についてはまず日本が自分自身を守る個別の自衛権を軸に、現実的な安全保障を考える」「原発については脱原発を前進させること」を訴えた。そして、私の大きな柱として「未来をいまから考える。そのためには、若い力と地方の力が大事だ」と訴えた。

そして、「党よりも個人だ」ということを強く申し上げた。それは、現在の自民、民主、維新の看板にすがって当選するだけが精一杯では、改革を進める力を持ち得ないと思ってきたからだ。1期2年間の、激動ともいえる経験と濃密な時間が、「党の前に政治家個人がしっかりしていなければいけない」という思いを強くさせた。選挙の後に、党を隠したと批判的なコメントをいただいたが、私は党に厳しい逆風があると公言した。党を隠すことはしなかった。維新の党は歴史が浅く、党そのものが変革の途上にある。変革途上の党を変え、国政を動かす強い政治家が増えなければ、政治は変わらない。

政党の勢力、政局的な話をすれば、自民・公明が改選前の議席を守り、圧倒的優位を得た。民主は増。維新はほぼ現状維持。みんなと次世代がほぼ消滅し、その分民主が増えたと感じている。しかし、民主が支持されたのかといえばそうではない。維新よりも候補者を多く擁立し、維新よりも選挙に強い候補者がいたということだと思う。改革を成し遂げるために、しがらみ無し、組織無しにこだわってきた第3極の維新が、ブームや逆風に左右されない政党になるかどうか。今回のような、党にとって厳しい選挙に耐えられる強い根をはった政治家がどれだけ増えるかにかかっている。

民主、維新両党の連携話は選挙後も続くだろう。有権者がいまの自公政権に対して良いと思っている部分はよしとしても、不安や懸念をもっていることについては、両党のメンツや過去のいきさつよりも有権者の思いを一番大事にして、話し合いのテーブルにつくことが大事だ。有権者の思いを代弁するという原点にたてば、野党としての責任を果たすことができるだろう。

長野3区の選挙について振り返ると、途中、新聞報道で「上田が草刈り場」という記事があった。どこかの陣営の見方、コメントとして出た言葉だと思ったが、上田に対して失礼だと思った。私はこの2年、いや、その前から、佐久も上田も関係なく、等しく、広く地元選挙区を回ってきたという思いがある。だからこそ、「草刈り場」という言葉は受け入れ難かったし、これまで通りの活動を続けて、この選挙に必ず勝つという思いを強くした。国政選挙は市町村別に開票結果が公表されるため、どこの市町村で勝った負けたという話が多くの人の関心事となる。私も気にしないといえば嘘になるが、長野3区の代表であるならば、長野3区全てに等しく、全力で向き合わなければいけない。最後に寺島、木内、唐沢各候補に、敬意を表し感謝を申し上げたい。とくに寺島氏には、2年前一緒に当選して、私が地元行事でとまどっている時に何度も助けていただいた。激戦にも関わらず誹謗中傷の類いの話がなかったのは、各候補の政治姿勢が真摯であることの証だと思う。

私にとって本当の戦いの場は、これからの国会、政治活動だ。

来年1月末から始まる通常国会の本格論戦にむけて、政策も、政党再編も、これまで以上に存在感を発揮しなければいけない。長野3区・小選挙区の代表として、全国の他の国会議員に負けない仕事をしたい。国会や政党の運営の弊害の1つに、当選回数・年齢による年功序列があるが、そうした弊害をも超えることのできるような、強い政治家になりたい。

街頭演説は継続、今年の夏から地元でお願いしてきたアンケートハガキも体制が整い次第再開する。有権者との対話を、もっと広く、もっと深くしていきたい。激戦を支えていただいた全ての皆様に改めて感謝申し上げるとともに、今後の活動でお返しすることをここに誓い、総括とさせていただく。

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