小沢一郎氏の元秘書への判決をどうみるか 2011 年 9 月 30 日
石川衆議院議員ら、小沢一郎氏の元秘書3人に有罪判決がでた。
判決要旨をみるかぎり、検察の主張が全面的に認められた判決だった。
この判決の焦点は、裁判所が検察の主な調書を証拠として採用しなかったにも関わらず
検察の主張に応える結果を出したことだ。
メディアの多くが、判決に満点を出すことができず
小沢一郎氏の説明責任を求める論調を取っている。
そして、裁判通のジャーナリストや一部の弁護士は
今回の判決を非常に問題視している。
それは、「裁判所が証拠に基づかないで裁きを下していいか」ということである。
「疑わしきは被告人の利益に」という裁判の原則から逸脱しているという主張だ。
報道を観る限り、公判での被告の主張が
しどろもどろだったことが判決につながったとされている。
私は横浜で1年余り、裁判担当の記者をやっていた。
裁判官たちは否定するかもしれないが
「無罪判決が好き」だとか
「メディアを意識した判決が多い」とか
「検察よりも厳しい質問をする」などと評される
裁判官がいる。裁判官も人間、十人十色である。
元秘書はみな控訴したから裁判は継続になった。
そして小沢氏本人の裁判はこれからである。
私はかねてより、小沢氏は裁判の結果いかんに関わらず
疑わしき部分がこれだけあれば
すでに政治生命は終わっていると思う。
民主党内では多数の議員を従えているかもしれないが
小沢氏に貸し借りがない多くの有権者は
小沢氏についていかないだろう。
野党の証人喚問要求もおかしい。
そもそも証人喚問で
小沢氏を追い詰めることができる野党議員が思い浮かばない。
こうしたことを考えると小沢氏のことは裁判にゆだね、
国会はいまやるべきことを粛々と進めるべきではないかと思う。
野田内閣は「○○内閣」なのか 2011 年 9 月 27 日
きのうの毎日新聞朝刊2ページ、山田孝男氏の「風知草」は、野田政権が増税にむかって着々と進んでいく姿に警鐘を鳴らしている。山田氏のコラムは、批判をするときも抑制された文章で、「言いたい放題」ではなく「あえて言う」論調が私は好きだ。
記事では、「増税の前に原子力を推進してきた産学官の責任の明確化と改革」を求めている。「原子力安全規制のタガを緩めたのは官業癒着だ」と批判している。民主党政権になっても現役官僚の民間派遣を進めるなど、天下りが拡大したことを字数を使って指摘している。東京電力には天下り官僚が50人いるという。
そして非常に真理を突いていると思ったのが以下の文章だ。
「官僚が腹黒いからではない。官僚と言う特別な人種がいるわけではない。官僚意識とは、人間が権力をもったときに表れる自己保存の本能だ」という。ある意味、自分と所属する組織に忠実な人たちなのだろう。ただ、その忠実さが国民に向いていない。そうした官僚のモチベーションを変えていくのが政治の役目だと思う。
山田氏は「官僚排除は不毛だが、無条件に依存したら飲み込まれる」、「人形でも財政再建はできればいいという声もあるが、財政が好転すればどんな国でもいいとは思わない」「増税と改革の説明を聞きたい」と結んでいる。
最近、週刊誌などで野田内閣は「財務省内閣」だと盛んに言われている。
野田総理は代表選の演説で改めて行革の必要性を訴えた。私はあの演説に期待した。また就任記者会見で記者から内閣のネーミングを求められたときに「あえて自ら名付けるモノではなく、国民の皆様に政権運営をみていただき、結果として名付けていただくものだ」という主旨のことを言ってネーミングをしなかった。謙虚な姿勢にも好感を覚えた。
しかし、同じ毎日新聞1面に出ていた「野田内閣3原則①余計なことは言わない。派手なことをしない③突出しない」の記事をみると謙虚というよりも官僚的な印象を受けた。仮に謙虚さや地味さを「演出」しているだけだとしたら、害でしかない。
野田総理は自分の内閣をどう名付けて欲しいのか。それは野田総理の言う通り、政権運営にかかっている。
財務省内閣の看板が間違いであるということを行政改革で示してほしい。このままだと危うい。
35歳でフェラーリか。。 2011 年 9 月 26 日
きょうの毎日新聞朝刊1面「余禄」に面白いことが書いてあった。
フェラーリの輸出先はアメリカ、ドイツの順だったが
中国がドイツを抜いたという。
しかも中国の所有者は平均年齢が35歳で、
他国より10歳以上若いという。
日本が何位で、どのくらいの年齢層が乗っているのかが
ふと気になったが記事には出ていなかった。
もうすぐ34歳の私だが、
薄い財布と車への興味のなさからすると
お役に立てるはずもないので
ご紹介だけにとどめたい。
きょうまでのチラシ5246枚。
変われば変わるものだ 2011 年 9 月 25 日
横浜市旭区にある若葉台団地。
都会によくある「築うん十年」の大規模団地だ。
老朽化や住民の高齢化など、
ざまざまな問題を抱えている。
そんな団地がおしゃれに様変わりした。
24日、25日に開催された
「団地でマルシェ」というイベント。
簡単に言えば物産展だ。
団地の住民だけでなく周辺の人もたくさん集まった。
古ぼけた団地も変われば変わる。
佐久市は生プルーン発祥の地。
鉄分や食物繊維が豊富だと
声をからしてアピールしたら大盛況。
40キロがあっという間に完売。
プルーンも、売る場所が変われば
反応もずいぶん変るもんだ。
今ある場所、モノでも
ちょっと変えれば大きく変わる。
普段見慣れたものが輝く。
朝4時起きで、自宅に戻ったのは22時だった。
自分の地元でもなにかできるのではないか。
心も頭も疲れていたが、
明るいヒントをもらった気がしたイベントだった。