NHK・籾井勝人会長の発言。

報道に出ていた籾井会長の記者会見の全文を読んだが、会長には、ニュースや番組を制作する記者やディレクター、編集マンやカメラマンなど「現場の人間」が萎縮することがないようにと、強くお願いしたい。NHKに限らず報道を信じたいと願うからこそ書かせていただく。

 

 

籾井会長は、NHKが公共放送なのか、国営放送なのか、よく分かっていないのではないか。「放送法を守る」と繰り返していたが、放送法のどこを守るのかという具体的な発言はなかった。会長は「海外向けの国際放送では政府見解をきちんと伝えていきたい」という趣旨のことを言っていて、そこは理解するが、国際放送についてNHKはホームページで以下のように書いている。

【日本放送協会は、放送法の定めるところにより、わが国を代表する国際放送機関としての自覚のもとに、外国人向けおよび邦人向け国際放送および協会国際衛星放送を通じて、諸外国のわが国に対する理解を深め、国際間の文化および経済交流の発展に資し、ひいては国際親善と人類の福祉に貢献するとともに、邦人に適切な報道および娯楽を提供する】

おそらく、「わが国を代表する国際放送機関としての自覚のもとに」とか、「諸外国のわが国に対する理解を深め」という辺りに力を入れたいのだろう。気持は理解する。

 

 

しかし、国際放送以前に、ホームページには「放送法と公共放送」という項で以下のように書かれている。

【NHKは、全国にあまねく放送を普及させ、豊かで良い番組による放送を行うことなどを目的として、放送法の規定により設立された法人です。いわゆる特殊法人とされていますが、NHKの行っている「公共放送」という仕事は、政府の仕事を代行しているわけではありません。「国営放送」でも、「半官半民」でもありません。放送法は、NHKがその使命を他者、特に政府からの干渉を受けることなく自主的に達成できるよう、基本事項を定めています

私は、会長の慰安婦についての発言の内容をここで問題にしているのではない。また、特定秘密保護法案について、「まあ通っちゃったんで、言ってもしょうがないのではと思いますけど」とか、「あまりかっかすることはないと僕は思いますし」などと発言したことも、到底承服できないが敢えて問わない。申し上げたいことは、こうした会長個人の考えを、記者の質問に乗せられたと言うかもしれないが、会長個人の考えを軽々に公にして、現場を萎縮させないでほしいということだ。会長は会見冒頭、「職員に自分を『さん』づけで呼ぶようにお願いして、良いコミュニケーションのスタートになった」と言っているが、そんな気遣いなど軽く吹き飛ぶぐらい、発言はNHK内でも大きな衝撃を与えている。



私は、以下の記者との質疑が非常に気になっている。

記者「現場の制作報道で会長の意見と食い違う意見が出た場合、どう対応するのか」
籾井会長「最終的には会長が決めるわけですから。その了解なしに、現場で勝手に編集してそれが問題にであるということになった場合については、責任を取ります。そういう問題については、私の了解をとってもらわないと困る

慰安婦については様々な意見があり、それをどのように報道するのかは元々非常に難しいテーマだが、会長発言によってさらに難しくなるだろう。秘密保護法も様々な意見があるが、会長発言は、特定秘密保護法に関連する取材をしている記者の頭から離れないだろう。報道機関のトップは「責任は私がとるから、自由にやりなさい」と現場に言える人が良い。現場が、トップの顔色をうかがっておとなしくなってしまったり、また、トップが喜びそうなことを言おうなどと下が考えるようになると、言論で勝負する報道機関にとっては致命的だ。



報道は基本的に自由であるべきだ。その自由の中で「公共性」という非常に難しくて大きな責任に、NHKの先人や現場の人たちは時に批判も浴びながら日々向き合ってきたのではないか。間違っても、NHKが、よくニュースなどで報じている近くの国の国営放送のような道を、NHK自らが辿ることのないようにしていただきたい。



会長は後日、全職員に文書で「視聴者の皆さんに誤解を招いてしまったことは申し訳ない。個人的な見解を放送に反映させることはありません」などと釈明したと報道されているが、誤解しているのは会長ではないか。果たして誤解ですむかどうか、公共放送という言葉にいま一度向き合っていただきたい。

2年ぶりに、小海町の氷上トライアスロン大会に。

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スキー3キロ


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ラン16キロ


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スケート10キロ


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制限時間の1分前、11時59分にゴール。

 

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最後までご声援をくださった多くのみなさまに感謝。

渦中の人が   2014 年 1 月 24 日

都知事選に立候補している細川護煕氏と、細川氏を応援している小泉純一郎氏を結びつけたと新聞などで報道されている田中秀征さんが、TwitterとFacebookを始めています。

 

「田中秀征 都知事選ウォッチ」というタイトルです。

https://twitter.com/shusei_tanaka

https://www.facebook.com/shusei.tanaka.watch

細川小泉両氏を知る方だけに、面白い内容です。しかも選挙期間中限定なので、2月9日までにご覧頂ければと思います。お薦めです。

続いてきのうの小泉純一郎さんの、細川氏応援演説です。写真の下から、ほぼ全文です。

「夢かもしれない。しかし、夢は実現しないと思っている人が多いかもしれない。けれども、この原発ゼロの社会を作ろうという夢は、実現できる夢なんです」という部分が印象に残りました。
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『小泉純一郎です。
細川さんを都知事にしなきゃいかんと思って、やってまいりました。
総理をやめた、70過ぎた小泉が、なぜ、いまごろ都知事選挙に出るんだ。出るんじゃない。細川さんを応援にやってきたんです。
「都知事と国政を間違えるな」と批判する人がいる。確かに、都の問題は原発だけじゃない。防災や各地域の商店街の発展、さらには高齢者の問題、雇用の問題、福祉の問題、様々な問題が山積している。評論家の皆さんは言います。「都政で原発を論ずるのはおかしい」しかし、有権者の皆さんが何を重視するかというのは、人それぞれ、全部違う。評論家の皆さんが、「原発は都政ではない」と考えるのはそれでいい。しかし、有権者一人一人がこの選挙でなにを重視して誰を選ぶか。これが今回の選挙であって、今回の都知事選挙ほど国政を揺るがす、国政に大きな影響を与える選挙は、いままでにないといっていいぐらいだと思っている。
細川さんが都知事に就任すれば、これからの日本国のエネルギー問題を変える契機になりうると思って、細川さんを応援したい。これからもあちこちに応援にまいります。
みなさんは何を重視するか、それぞれで結構です。私は、都知事の選挙だけれども原発の問題、原発ゼロで東京が発展できる。原発ゼロでオリンピックとパラリンピックは成功させることができると思っているから、細川さんを推薦したいんです。
「原発ゼロなんて無責任なことをいうな」「理想を掲げても代案がないじゃないか」と言っている、推進論者のもっとも大きな批判だ。しかし、この原発の問題ほど、様々な問題を含んで、これからの日本の発展に、また、世界にとっても、どのような生き方が大事か。これを含んでいる、大きな、深い、大きな問題だと私は思っている。
東京都をどのように安全にするか。直下型地震からどのように備えをするか。様々な、福祉の問題、地域の発展、そのような問題は、どなたが知事になってもたいした違いはでないでしょう。都知事だけれども、原発ゼロにするかどうか。これが、大きく違っている問題だと思っている。だから、一都知事の問題だけれども、東京は日本の首都です。世界の大都市です。6年後にはオリンピックが開かれる。こういう時に、「原発ゼロで日本は、オリンピックパラリンピックを成功させた」「ゼロで、自然エネルギーで、そういう国に日本が変わろうとしている」「自然を大切にする。環境を先進国だ」省エネ技術、再生可能エネルギーを世界に輸出できる。そういう国に生まれ変わるきっかけが、今回の都知事選挙だと思う。
いま、「オリンピックを、原発ゼロでやっていけるのか。そんな無責任なこと言うな」と言っている人がたくさんいる。しかしながら、去年東京が「オリンピックやりたい、パラリンピックやりたい」と手を挙げた。東京五輪、オリンピック招致委員会、IOC、世界にむかって「原発ゼロでもオリンピックはやっていける」という宣伝をしていたんじゃないのか。その人たちがなんで今、「原発ゼロを無責任だ」なんていうんだ。原発ゼロでもやっていけるから、「原発ゼロでもオリンピックは大丈夫です」と言っていたのは、オリンピック招致委員会のみなさんではないか。いまになって、小泉が原発ゼロになって、「バカげたことを言う。愚かなことをいう」と批判するのは、どっちがおかしいんですか。
3年前の3月11日、東北地方の地震、津波、原発事故。あれを見て、あの悲惨な状況をみて胸をいためなかった人はいないでしょう。「これはたいへんなことになった」「いままで原発は安全だ。原発は他のエネルギーと比べて最もコストが安い」といっていた我々は不明だった。過ちを改むるに憚ることなかれ。原発は安全でもない。アメリカのスリーマイル島。30年前に事故を起こした。いまだに多くの問題を残している。それ以来アメリカは、原発の新設をゼロにしたじゃないか。チェルノブイリ、未だに被害がおさまらない。そして、「日本は安全だ」といっていた。技術的に優れている。そう思って54基の原発を作ってきた。「CO2を削減する。永遠でクリーンなエネルギーだ」といって進めてきた。ところがどうですか。ひとたび事故が起こったら、取り返しのつかない大きな被害を与える。人体だけじゃない。動物にも植物にも、農産物にも水産物にも畜産物にも、ちょっとやそっとの金じゃ償いきれない、大きな被害を与えることが分かってきた。
今回の事故で、原子炉のメルトダウンがおきた。あれがもっとひどかったら、東京都民だって逃げたかもわからなかった。いまや、よく原発の問題を勉強するにつれて、建設の必要、安全対策、事故が起きた時の賠償問題、これから廃炉にするといっても40年50年かかる、その廃炉の費用、そういうものを総合すれば、原発ほどコストがかかるものはないということが分かった。これをみてなおかつ、わずか3年前のことを、なかったかのように、原子炉のメルトダウンがなかったかのように、忘れたかのように、いま新エネルギー計画で、原発を依然として基本的な電源とする計画を閣議決定しようとしていた。ところが、細川さんが原発ゼロで立候補をする。そういう噂が立ったとたん、その決定を先送りしちゃったじゃないか。選挙の争点にしたくなかったんだ。すでに、選挙前からこの原発問題が多くの人に関心を持つととんでもないことになるなと。いままで進めていた、投資していた、そういうものが、あやうくだめになるかもしれない。できるだけ原発から目をそらせたいと思って、あえて「東京の都知事は原発問題だけじゃない」と。確かに原発問題だけじゃない。しかしながら、有権者の皆さんが、何を一番重視するかで選ぶでしょう。私は、今回の都知事選挙は、将来の日本に大きく関わる問題だから。都知事が変われば、国政を変えることができる。原発ゼロで日本がやっていける姿。そのきっかけになるかもしれないと思って、細川さんの応援にたちあがった。
いま、原発の問題で様々な地域が、これからは原発無しでやっていけるんだ。自分たちの自然界にある太陽光、風力、地熱、あるいはバイオマスにしても、これを電気に変える力がどんどんどんどん、小さいながらも始まっている。つい最近までは、「太陽光なんて太陽が欠けたらなくなる」「風力なんて風が無くなったら電気は無くなる」「わずかいま、数%じゃないか」「原発は30%だよ。そんなのゼロにしてやっていけるわけないだろう」という批判が多い。現在でもゼロなんだが、やっていける。そして、太陽光風力、様々な電源、風が吹かなくても、太陽が照らなくても蓄電技術がどんどん進んだ。
かつて、日本は油が安いために、油に依存していた。40年前です。それが、わずか、1バレル2ドル前後の値段が10ドル以上に跳ね上がって、これはもうやっていけないということで、原発はクリーンだと言われて推進してきた。しかし、いま日本はあの石油ショックがあったから、省エネ技術とか再生エネルギーとか、さまざまな、環境に優しい技術を発展させなければいけないということで、あの中東戦争があって、原油があがったから、環境先進国になった。ピンチをチャンスに変えてきたのが日本だ。この大震災のピンチを、原発がなくても日本は発展することができる姿をみせる、絶好の機会がやってきたんだと、私は確信している。原発をやめても、あの原発から排出された核燃料のゴミは依然としてある。「無責任なことを言うな」と言っているけれども、再稼働させるということは、そのゴミを増やしていくことになる。これから原発をゼロにすることによって初めて、国民は真剣にその最終処分の場所を探さないといけない。いずれ、希望をもって日本は原発ゼロでもやっていけるんだという夢を持ちながら進むことができる。その協力体制をとることができる大前提なんです。
夢かもしれない。しかし、夢は実現しないと思っている人が多いかもしれない。けれども、この原発ゼロの社会を作ろうという夢は、実現できる夢なんです。
国民の意思にかかっている、やればできる。しかも原発を発展させてその利益を受ける人は現在生きているけれども、後々の処理を考えたら、300年、3000年、1万年、2万年、我々の想像を絶する後々の世代が負担しなきゃならない。それに比べて、コストのかかる原発の金を、自然界に無限にある、太陽や水や地熱や、牛の糞、馬の糞から、電気を供給できる自然界の資源を、我々の生活にいかしていこう。環境は大事ですよ。自然とともに生きる日本社会を建設しようという、やりがいのある夢に向かってすすむことができるんじゃないですか。
これは政治の決断次第。トップが決断すれば優秀な人が集まります。1人や1つの政党がゼロの代案を出せるはずがない。政治が、ゼロでやっていこうという優秀な知恵をかりて、原発ゼロ社会。自然を資源にする。日本は自然に恵まれている。無限にある。この自然を資源にする社会を作ることができるならば、世界各国の資源戦争に加わる必要がない。こういうピンチをチャンスに変える絶好のチャンスが、今回都知事選で巡ってきた。
細川さんを都知事にすれば、そのような方向にすすむきっかけになり得るから私は、引退した身だけれども止むに止まれぬ気持になった。自分にできることは何か。あと残り少ないかもしれないけれども、やりがいがある仕事に、皆さんとともに進むことができるのは、細川さんが、勇気を出して、この選挙に立ち上がってくれたからだ。
これから投票日まで、細川さんとともに頑張ります。最後に決めるのは皆さんです。みなさんが何を支持するか。この日本をどのようにもっていきたいか。皆さんが鍵を握っている。どうか最後の最後まで、厳しい選挙ですけど、みなさんのご支援を細川さんにお与え下さいますよう心からお願い申し上げます。寒い中、ご清聴ありがとうございました』

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東京都知事選挙が23日に告示された。細川護煕元総理と小泉純一郎元総理の街頭演説を聴いてきた。私なりにまとめると、

・原発を再稼働させず、自然エネルギーへの転換で東京を活性化。

・経済至上主義から、緑・水の豊かな、心豊かな社会へ転換。

・直下型地震への備えのスピードアップ。

・自然、再生エネルギーでオリンピックを成功させる。

・7年後のオリンピックまでに東日本大震災から立ち直って、

 自然エネルギー大国であることを世界に示す。

といった点がポイントのようだ。丁寧な言葉遣いの演説だったが、最後に

「これは原発をどうするかということも含めて、日本の創造をかけた選挙といってもいい。私は自然エネルギーで日本を変えていく。皆さんの先頭に立ってこの選挙を戦い抜いていきたい」といったところは、気持がこもって力強かった。23日夕方、新宿駅前で行われた、細川さんの演説を、ほぼ文字起こししたものを以下に掲載する。

 

 

『私はもう、政治の世界から身を引いて15年ぐらいになるのですが、田舎に引っ込んで本を読んだり、あるいは庭いじりをしたり、絵をかいたり、本当にのんびりと過ごしてまいりました。もう2度と政治の世界には戻りたくない。ドロドロした政治の世界は、私の一番肌に合わないところで、もう、まっぴらだという思いが強かった。しかし、どうも田舎に引っ込んだら、最近の日本の国の様子が、少しおかしいんじゃないか。西郷隆盛さんは、政府に異議を申し立てるということで鹿児島に帰りましたが、私も、なにかやっぱり、ここで立ち上がって異議を申し立てないと、この国はおかしくなってしまうんじゃないか。そういう思いがいたしまして、いろいろな方から、誰か若い人を押したらいいのではないか。しかし、適当な人が見つからない。最後には小泉さんに強く背中を押されて、14日に私は、都知事選に出馬する最終的な決断を致しました。

 

いまごろになって、のんびりした暮らしを投げ捨てて、何でまた出てくるのか。出て行かなきゃいかんのか、私もずいぶん悩みました。しかし、誰も立ち上がらないなら、仕方がない。私も、いっぺん決めた以上は後戻りできません。最善を尽くして、少しでも多くの皆様のご指示をいただいて、なんとしてもこの国を変えていく、この東京から変えていく先頭に立ちたいと思っています。
いま、言いたいことは、大きく分けて3つあるんです。
1つは、いまのこの国の経済社会の在り方、価値観と言ってもいいんですが、いままで日本は大量生産・大量消費、経済成長一本槍で進んできました。しかしこれから、人口学者の話をきくと、50年後には、日本のいまの1億3000万人の人口が9000万人になる。100年後には4000万人になる。1億3000万人が4000万人になる。江戸時代の人口と近い人口になる。そんな状況で、これからもいままでと同じように、あちこちに原発を売り込んだりなんかして、経済成長至上主義で、日本という国はやっていけるのかどうか。私はとても無理だと思います。もっと心豊かな、例えばここらあたりを見渡したって、あんまり緑も少ないんだけれども、緑豊かな、あるいは水も、昔は江戸は水も豊かだったのですが、緑豊かな、心豊かに過ごせるような、そういう東京というものをつくれないものか。東京が1つの日本のモデルとして、そういうものを作っていくことができないだろうかと思います。要するに、経済社会のパラダイムの転換をしていかなければダメだ。これは、文明的な転換といってもいいのかもしれません。価値観の問題です。
もう1つは、平和ということです。平和な社会、あらゆる私たちの日常の生活の中に、静かな心というものが、豊かな心というものが感じられるような国づくりということを、東京から進めていくことはできないだろうか。いま一番心配なことは、直下型地震がいつくるかということです。そのためにいろいろな、こういう駅の整備というものも、避難、帰宅困難者が困らないように整えていかなければなりません。あるいは様々な交通のネットワークのシステムを変えていくところもたくさん出てくるでしょう。拠点となるところに、食糧とか水とか毛布とか、もっと整備をしていかなければならない。いろいろ言われているけれども、しかし実際に、ずいぶんとスピードが遅い。それをもっともっとスピードアップして進めていかなければならないんだと思います。
なによりも私は、こういうところにも再生エネルギーとか自然エネルギーとかをもっと使って、人間に優しい街づくりができないものか。それが1つの街づくりの、静かな心、平和な心というものがもてないかという1つの提案でございますけれども、7年後には、オリンピック・パラリンピックが開催されます。私は当初、まだ東日本でたくさんの人たちが、30万人の人たちが避難しておられる。狭い住宅に避難しておられる。福島からの5万人を超える人たちが、東京に避難しておられる。そういうことを考えますと、この時期にまだ十分な手が打たれないままの状態で、東京でオリンピックをやるということに、ずいぶん気の重いものを感じておりました。しかし、東京でオリンピックが開催されるということが決まってからは、決まった以上は、これは、むしろ、いい機会だと発想を転換して、この7年の間に東京を、東北と協力してやっていける素晴らしい形のものにできないか。再生エネルギーとか自然エネルギーとかを活用して、エコシティーといいますか、もっと活力のある東京を発信していく。世界に示していく。自然エネルギーというものを、この東京からつくっていく1つのきっかけにできないだろうかということを考えて、このオリンピック・パラリンピックというものを、ぜひ成功にむかって取り組んでいきたい。
それからもう1つの問題は、大きな争点になるのは、何といっても原発の問題です。いま福島の事故は終わったのかどうなのか。もちろん終わってはいません。垂れ流しはまだ続いている。そして、4号機のたくさん燃料棒の入ったタンクがいつ、大きな揺れがあったら倒壊するかもわからない。そういう危険もある。もし倒壊したら、30メートルぐらいの高さにあるわけですが、それが倒壊したら、たいへんな火災になるだろう。そんなことは決してあってほしくないですが、広島の原爆の1万4000発分の、おそらく放射能が飛び出るのではないかという識者もおりますから、これがもし、万一のことがあったら、日本だけじゃなくアジアも世界も、みな打撃を受けることになりかねない、本当に心配な話です。福島の事故のことは、もう早くも忘れかけられているところもある。私はいま福島に、がれきを積んで木を植えにいく作業を、東日本300キロに9000万本を植えていくという、がれきを活かして緑の森をつくるというプロジェクトに参加をしていますが、それで福島や東日本の方に出かけていっても、本当にみなさん大変な状態です。ですから、そういう状況がまたおこらないようにしなくちゃならない。しかし、考えてみると、東京周辺には静岡の浜岡もあれば、あるいは茨城の東海第二発電所、あるいは新潟の柏崎刈羽発電所もあります。みんな100キロ200キロのところにあるわけですから、もしそういうところでまた事故が起こったら、本当に悲惨なことになりかねないです。数日前に、外国の有名な科学者が出した報告書を読みました。福島の影響かどうか分からないけれど、北極海の、アラスカの方とか、いろいろなところで、世界中のといってもいいぐらい広範囲にわたって、例えばシロクマやアザラシが大量死している。魚も浮き上がっている。それは福島の影響ではないかと、暗に、そういっているような話もあるんですが、それはかわかりませんが、そういったことをいっている世界の有名な科学者がずいぶんおられるということは、本当にこれは考えなければ、深刻に考えなければならないことだと思います。そういう中で政府は最近、原発の再稼働を打ち出しました。私は、まだ、なんの収束もできていない、事故が収束できていない状況の中で、再稼働するなんてとんでもない。私はその話をきいて最終的に、この選挙に私自身が決意を固めて出馬しなければだめだ。そういう強い気持ちになった次第であります。これから、いままで原発に頼ってきた日本のエネルギーというものを、いま、世界の、ヨーロッパの先進的な国の潮流ですが、自然エネルギー、再生エネルギーに変えていく。ドイツとかオーストリアとか、そういうところでは、電源の30%あまりをそうした自然エネルギー、再生エネルギーに依存しているぐらいの活性化が進んでいる。私たちは、いま現在原発はすべて止まっているわけであります。再稼働をしないようにして、原発をゼロにしたままで、そうした新しいエネルギーによって日本の活性化を図っていく。ドイツではこの6年間に原発をやめて再生エネルギーに転換して、6万人もの雇用が増えたと言われています。日本には十分にそうした資源もあります。地熱もあれば、バイオマスも、いろいろなものがあるでしょう。そうしたものを使って、東京でもそうしたエネルギーを活用して、オリンピックでも、例えば宿舎、宿泊施設にしても、あるいは競技場施設にしても、再生エネルギー、自然エネルギーというものを活用して、オリンピックをやっていくことが私はできると思いますし、とにかく、この機会に、いま、原発ゼロを鮮明にして、そういう方向に舵を切っていくことが、これからの日本にとって極めて重要だと思っているところです。
東京の知事選挙は原発は関係ないという方がおられることは、とんでもない。福島の事故の後、東京の一部では水が止まり、電気が止まり、下町の工場の方たちは本当に苦労をされました。お年寄りの方たちもペットボトルが配られて、ずいぶん長い間水が飲めずに苦労された。それが東京の問題じゃないとどうして言えるのか。とんでもないことだと思います。東京がもしどこかの原発で事故があったならばとんでもないことになる。東京の知事の第一の仕事は何か、第一の任務は何か。それは都民の命と暮らしを守るということです。いろんな問題がある。お年寄りの施設とか住宅とか、これを充実させなければならないことは当然であります。待機児童をゼロにすることも、4年間でゼロにするという約束を私はしておりますが、あるいは、水と緑を、もっとうるおい豊かな街にしていくということについても小泉さんと話した時に、日本橋の上にある高速道路を地下に入れて、もっと、江戸の街のような風情ある街づくりができないものか、そういうのも夢があっていいという話をしたところですが、街づくりについても、もっともっと潤いのある、世界の東京として恥ずかしくない首都づくりを目指していきたいと思っているところです。
今度の選挙はそういう意味で、東京だけの問題ではありません。日本全国の問題でもありますし、これは世界に大きな影響を与える選挙でもあります。日本が自然エネルギー大国として世界に打って出る。新しい日本の姿を見せていくためにも日本が災害から、東日本の災害から立ち上がって、こんな形に変わってきているということを、7年後に世界の人たちに示すことができるならば、それは何よりもすばらしいオリンピックになるでしょう。そういうつもりで私は様々な政策に取り組んでいきたいと思っています。これは原発をどうするかということも含めて、日本の創造をかけた選挙といってもいい。私は自然エネルギーで日本を変えていく。皆さんの先頭に立ってこの選挙を戦い抜いていきたいと思います。これは厳しい戦いですが、一人でも多くの知人友人の方々に声をかけて頂いて、この思いが伝わるように、お声をかけて頂ければ幸いです。よろしくお願いします。ありがとうございました』
井出ようせいブログシリーズ 被災地をみて