細川護煕さんの2月1日新宿での街頭演説です。全文から、印象に残る部分を以下、抜粋しました。

 

 

 

原発を基幹エネルギーに位置づけていく。再稼働する方向も打ち出した。とんでもない!いまだに事故の究明もなされていない。垂れ流しも続いている。大変な災厄を海外にも及ぼしている。

  本当にそういう中で原発を再稼働していいのか!

核のゴミを捨てるところもないんです。原発を再稼働するなんてことは、基幹エネルギーとしてやっていくなんてことは、国家存亡の問題です。存亡に関わる問題です!

 

 

もうこんな街頭演説を宣伝カーの上に乗ってやるなんてことは2度とやるまいと思っておりましたが、やっぱりここは仕方がない。腹を決めて立ち上がったら、おかしな世の中、不条理と戦っていかなければいけないんじゃないか。これはもう、体を張って本当に命がけでやらなければしょうがない!

のんびりした暮らしを捨てて何もこんなとこに出て、ボロクソに叩かれ、ろくなことがないことは分かっています。しかし、黙っていられない。とにかくここは戦わなきゃいかん!そういう気持で出てきたわけです。

記者会見のときに聞かれました。「あなた、次のオリンピックの時に80歳になって・・・」

 「それがどうした!」そう私はいったんです。

 18歳でも20歳でも世の中の間違ったことに対して戦う気概をもっていない若者もいる。しかし逆に、80歳でも90歳でも、きのうも瀬戸内寂聴さんがこられて、92歳ですよ。世の中の不条理に対して断固と戦う気概をもっておられる。そういうお年寄りの気力・勇気・気概。

 もう覚悟を決めている。覚悟がなきゃ、こんなとこに出てこられませんよ。

槍でも鉄砲でも持ってこい!そんな気持ちで、いま私はここに立っているんです!

 

 

今度のオリンピックは、 8万人入る代々木の施設はどういうものなのか。前回のロンドンでは、『持続可能』がスローガンでした。東京もその精神を継承するべきだと申し上げた。できるだけ簡素で、コンパクトで、環境に配慮した、おもてなしの心にあふれたオリンピックこそが、世界の人たちに喜んでもらえるのではないか。

 そして、こんどの東京オリンピックは原発の電力を一切使わない!自然、再生可能、分散型のエネルギー、そうした電力をつかって、選手村でも競技施設でも全てそれで賄っていく。それが、私は決して実現不可能な夢だとは思いません。実現したならば、世界中の国々が日本のオリンピックに感動するでしょう。世界に衝撃を与える話だと思います。実現できない夢ではない。確信をもって、絶対に、いまの日本の技術力をもってすれば、実現できることだと私は思っております 。

 それから東北のことをやっぱり私は忘れるわけにはゆきません。東京・東北オリンピックという名称のもとに、特に、東北地域と恩恵を分かち合えるようなオリンピックにしなければいけない。

 

 

それからもうひとつ気になることは、なにかこう、けんか腰の外交であちこちの国と摩擦がおこっている。平和の祭典というオリンピックがそれでうまくすすめるのかどうか。外交は国の専権事項でありますからとやかく申し上げることではないけれども、しかし、どうかくれぐれも気をつけてやっていただきたいと、強い希望を持っているところです 。

 外交は東京の問題じゃありませんが、例えば北京とかソウルとか、PM2.5の話でもそういう問題を、3都市間のトップでサミットを開いて話し合うことだって外交のいいテーマじゃないか。そういうことをぜひやっていきたい。

 

 

「今度の都知事選は原発なんかテーマじゃない」という人たち、「エネルギーを問題にするのはおかしい」と言う人がいるが、

とんでもない!冗談じゃない!

(震災の時)東京の一部では停電、水も止まった。

これが都政の問題ではないのか!

 この事故をおこして、それでも原発や核のゴミの話を全部地方に任せていて、

それで済むか!

これはまさに都政の問題でしょう!

 

 

東京都知事の第一の任務は何か。都民の命を守ることではないでしょうか。 原発事故が一度起こったら

 とんでもない災厄を引き起こすんです。日本だけじゃない。世界中に災厄をおよぼす。迷惑をかける。いまでも迷惑をかけているんです。ほかの問題は、どの候補者がやったって大した違いはありません。

しかし、原発の問題は違うんです!これは金ではない、命に関わる問題だから、

それこそ最優先で知事が取り組むべき課題じゃないでしょうか!

 

 

 私は被災地にずっと出向いて 森の長城プロジェクトというのをやってきました(<a>http://greatforestwall.com</a> )がれきを引き受ける自治体がない中で、お金をかけて遠くへもって行かなくても5、6メートルのマウンドにして地域の木を植えていく。15年20年経ったら大きくなって、いつやってくるかわからない大津波に必ず防災効果を果たしてくれる。木で防災の役割を果たすマウンドを作っていく。必ず大きな役割を果たしてくれる。10年間で9000万本の木を植える膨大な計画です。この計画に取り組むために私は何回も福島にいって、ボランティア活動もやってきました。

プロジェクトを通じて福島のあちこちを歩いて、 福島はいま本当にひどいと身をもって感じてきたから、この原発事故、いや、原発と断固として戦わないといかんという思いがますます強まってきたのです!

 

 

 もっと怒って立ち上がってもらいたい!私が古い経験(日本新党を一人で立ち上げたこと)を申し上げるのも、実際に日本のベルリンの壁を壊してきた経験があるからなんです。 今度だってみんなで原発を止めて日本を新しい国に変えていこう。

 

この選挙で問われていることは一つの文明の転換です。

 

戦後続いてきた日本の文明の在り方。いままでは鉄とコンクリートと原発とプラスチックで戦後が支えられてきた。しかしこれからは自然エネルギーで日本をつくりあげて行く。水と緑、太陽と風、地熱とそういう力によって新しい価値観の日本に変えていこうという壮大な試みです!

この壮大な夢に向かってみなさんとともに歩みを進めたいということを申し上げて、訴えとさせていただきたく思います。

井出ようせいブログシリーズ 被災地をみて